日本機関投資家による暗号資産投資の動向調書(2026 年)
エグゼクティブサマリー
日本の機関投資家の過半数が、暗号資産を重要な分散投資ツールとみなすようになっています。日本の規制の明確化が信頼を後押しする一方、欧米の投資家と比較すると初期の投資配分は保守的な水準にとどまっています。機関投資家は純粋な価格投机よりも、ステーキングやレンディングといった利回り生成型商品を優先的に活用しています。
機関投資家の投資意識の変化
日本では暗号資産に対する幅広い受け入れへと傾向が進んでいます。野村證券・Laser Digital の調査から、プロ投資家の意識にいくつかの重要な変化が明らかになりました。
- 分散投資:回答者の 65%が暗号資産を分散投資の機会と認識しており、2024 年の 62%から上昇しています
- 投資期間:暗号資産への投資を検討している投資家の 79%が今後 3 年以内に資金配分を行う予定です
- 前向きな見通し:機関投資家の意識は純プラスであり、好意的な見方をする投資家が 31%であるのに対し、否定的な見方は 18%にとどまっています
自信はあるが保守的:配分ギャップ
前向きな見通しにもかかわらず、日本の金融機関は **「安全第一」** の姿勢を貫いています。
- 少額配分:日本の機関投資家の大半は、ポートフォリオの 2~5%の配分を目標としています
- 国際比較:米国や欧州の機関で一般的な 5~15%の目標配分と比較すると、大幅に低い水準です
このギャップは主に、日本の文化的な保守性と、大手年金・保険基金に課された厳格な受託者責任の制約に起因しています。こうした機関にとって、「先駆者」となることは評判および法的な大きなリスクを伴います。
高度な暗号資産商品への需要
全体の資金配分額は少ないものの、機関投資家向けの高度な商品に対するニーズは高い水準にあります。日本の投資家は、伝統的な固定収益資産と同様のワークフローを持つ資産を求めています。
表格
| 希望する商品 | 機関投資家の関心度 |
|---|---|
| ステーキング・レンディング | 利回り獲得を目的とした関心が 60%超 |
| 暗号資産デリバティブ | ヘッジおよびレバレッジ运用のニーズが高い |
| トークン化資産 | 実物資産(RWA)への関心が顕著 |
| 規制対応ステーブルコイン | 63%が具体的なユースケースを認識 |
大規模かつ規制対象の金融機関が発行するステーブルコインが明確に選好されており、これは信用裏付けや機関投資家レベルのカストディに対する広範なニーズを裏付けています。
規制対応ブローカーにとっての好機
ブローカーやカストディアンにとって、日本市場は **「狭くて深い」** 好機を提供しています。成功するためには、サービス提供者が以下 4 つの特定要件を満たす必要があります。
- 規制対応取引先:日本の金融機関は金融庁(FSA)の枠組みに準拠する事業者とのみ取引を行います
- 堅牢なカストディ:セキュリティが伝統的な銀行基準を満たす必要があります
- 利回り生成ストラクチャー:価格上昇以外のリターン獲得を可能にするツール
- システム連携:デジタル資産を既存の伝統的金融(TradFi)ワークフローに組み込めること
日本が暗号資産を正式な金融商品として再分類するのに伴い、これらの保守的な大手機関が傍観から市場へと段階的に参加する道が開かれつつあります。


